第71回西医体レポート

お世話になっております。医学科5年岩田健太郎です。

学生OBとして1年間現役部員の練習を見てきた身として、今年の琵琶湖での西医体についてレポートさせていただきたいと思います。

 

レース結果

<プラクティスレース>

◎470級

中田(4回生)・島津(3回生)ペア:14位:47点DNF‐7‐11

◎スナイプ級

武内(4回生)・片山(3回生)ペア:1位:5点:1-2-2

今村(3回生)・糸川(2回生)ペア:21位:72点DNF‐14‐DNF

 

<本レース>

総合:6位

◎470級

中田・島津ペア:8位:34点(10)‐9‐8‐4‐9‐4

◎スナイプ級

武内・片山ペア:3位:16点2‐(8)‐4‐4‐4‐2

※()内はカットレース

 

470級

1位 香川大学 7点1‐2‐2‐(3)‐1‐1

2位 京都大学 10点(4)‐3‐1‐1‐3‐2

3位 兵庫医科大学 14点2‐4‐3‐(9)‐2‐3

4位 浜松医科大学 24点3‐1‐(7)‐6‐7‐7

スナイプ級

 

 

 

1位 京都府立医科大学 14点6‐1‐(14)‐1‐5‐1

2位 和歌山県立医科大学 16点4‐2‐2‐(6)‐3‐5

3位 宮崎大学

4位 浜松医科大学 21点3‐7‐6‐2‐(DSQ)‐3

 

総合

1位 香川大学30点(7+23)

2位 京都大学32点(10+22)

3位 兵庫医科大学40点(14+26)

4位 京都府立医科大学42点(28+14)

 

<レース総括>

 今年度のレースは琵琶湖で行われました。台風の直後とのこともあり、前入り期間も満足に出艇できない、出艇できてもレース本番とは波、風域が違うという状況で、普段海で練習している分、全方向陸に囲まれた湖で練習している大学に比べて情報量が劣るという不安を残した状態でレースを迎えることとなりました。レース水面は陸に近いことからフレが多く、風域もオーバーから対面デッキまで幅広く変化していたため、フレの対処に加えて全風域安定して走ることができる総合力が必要となるコンディションでレースは行われました。

 

 西医体では総合優勝を勝ち取るためには両クラスで点数をまとめることが必須であるといわれますが、今年もその傾向は見られました。総合成績においては1位30点、2位32点と拮抗しており、特に470級では1位、2位の除外点数それぞれ3点、4点と、際立って安定した成績を残しています。総合優勝の香川大学は470級優勝に加えてスナイプ級でも6レース1カットで23点、総合2位の京都大学も470級準優勝にスナイプ級では22点と安定した成績にまとめており、両クラスまとめた中でもさらに1点、2点が勝敗を分けるレガッタとなりました。

 

 レース結果としては去年を上回る結果を出してくれました。特にプラクティスレースではスナイプ級の武内・片山ペアが第1レースでトップフィニッシュを果たすなど1-2-2という成績を残し優勝を成し遂げました。そして本レースにおいても銅メダルを獲得してくれました。個人的になりますが、昨年トップフィニッシュやメダル獲得を達成できなかった自分としてはペアを組んでいた後輩がこのような素晴らしい結果を残してくれてこの上なく嬉しい気持ちになりこみ上げてくるものがありました。今年度は2人の幹部と少ない部員で練習を回す中、練習時間を確保しきれない、満足のいくような内容を組めないなどの印象を受けましたが、そんな状況の中でも部長兼スナイプリーダーの武内、副部長兼470リーダーの中田が勝利に向かって部員を引っ張っていったからこそ、このような結果を残すことができたのではないかなと思います。練習量は質と時間で決まりますが、限られた時間の中で何か一つでも成長しようという姿勢でその"質"というものを高めていくことができたのではないでしょうか。

 

練習に対する姿勢に加えて練習内容も"質"を高める要因になっていました。特に宮大のスタート練習の方法は同志社大学などのインカレ強豪校も用いるもので、レース本番でもスタートは自分達の一つの大きな武器として自信をもって臨めています。ヨット競技というものはスタートが7割を占める、さらには減点法のスポーツであるといわれます。レースではやはりどんどん抜かしていくというよりは何かミスをした艇が落ちていくため、スタートを成功させ、その順位を維持していくことが必要であり、やはりこの西医体でもそういった展開が多かったと思われます。このスタート練習を来年以降も継続して、スタートを強みにしていってもらえたらと思います。

 

 また、今年度の結果はプレイヤーだけでなく、マネージャーの周、巣山の頑張りによるものも大きいと思います。熱い中部員を気遣い、おにぎりや飴、フルーツを勧める姿は他には見られず、間違いなく西日本の医学部ヨット部界で1番のマネージャーだと断言できます。そんなマネさんにも恩返しができたといえる結果だったのではないでしょうか。

 

このレガッタにおけるスナイプ級トップフィニッシュ、プラクティスレース優勝、メダル獲得という結果は、今後のチームにとって、そしてレースに出た片山のみならずその姿を見ることができた部員全員にとっても大きな財産になると思います。これからの一年間は3年生の新部長今村はじめ片山、島津の3人が現役部員を引っ張っていきます。このレガッタを通じてそれぞれが感じた嬉しさ、悔しさを糧にこれからの1年間を頑張っていってくれると思います。私たち学生OB・OGも彼女ら現役部員を支えていきたいと思っております。

 

最後になりますが、今年度もたくさんのOB・OGの先生方から暖かいご支援を賜りましたことお礼申し上げます。ヨット、救助船、艤装品など不自由なく使用でき、練習に集中させていただけているのは、OB・OGの先生方のご協力のおかげです。部員一同心から感謝しております。今後も部員一同練習に励んでまいりますので、今後とも宮大ヨット部への温かいご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

 

宮大ヨット部5年 岩田健太郎